見積もりより、だいぶ費用が上がっちゃった・・・
結婚式を終えた花嫁さんから、最もよく聞く言葉のひとつです。



ウェディングドレス代は、見積もりより必ず上がります。
リクルートブライダル総研「結婚マーケット調査2025」によると、挙式と披露宴を両方実施した場合の平均費用は298.6万円。
最初にもらった見積もりとは、大きくかけ離れていることがほとんどです。
理由はシンプル。見積もりに書かれているドレスの金額は「最低ランク」の価格。そこにインナー・小物・エステ・装花などが、打ち合わせのたびに静かに積み上がっていく。
この記事でわかること
- 見積もりのドレスが「最低ランク」である理由
- ドレス・装花・エステで静かに積み上がる費用の正体
- 費用が上がる仕組みを知った上で、後悔しない準備の仕方
「なんでこんなに上がったんだろう」と後から不思議に思う前に、知っておいてほしいことがあります。元ドレスコーディネーターとして、現場では言いにくかったことを、ここで全部話します。


この記事を書いた人
りん
元チーフウェディングプランナー/元ドレスコーディネーター。1日2組限定のハウスウェディング式場で200組以上を担当後、大手ドレスカンパニーにてドレスコーディネーターとして勤務。現在はブライダル情報メディア「花嫁百科」を運営。
見積もりのドレス金額は、最低ランクのドレスの値段


まず、これを知っておいてください。
見積もりに記載されているドレスの金額は、ドレスショップにある中で最も安いランクのドレスの値段です。
ブライダルフェアで試着するドレスは、基本料金に含まれているものではありません。フェアで「素敵だな」と感じたドレスのほとんどは、別料金のグレードです。
「じゃあ見積もりのドレスってどんなもの?」と思いますよね。正直に言うと——
- 少し前のデザインのもの
- ボリューム感がシンプルなもの
- シンプルすぎて、式の雰囲気に物足りなさを感じるものなど
素敵な衣装もあるんです。
ただ、そのドレスで式をあげる花嫁さんは、正直少数派です。
え?じゃあみんなどれくらい使ってるの?
「結婚マーケット調査2025」によると、1着目のドレスにかける平均費用は20.4万円、2着目は18.8万円。お色直しを考えている方は、この2着分を合わせた金額で計算しておきましょう。なお3着目は平均7.6万円となっています。
さらに同調査によると、25〜29歳の新婦が衣裳にかけた総額の平均は23.4万円。ドレス1着分の平均20.4万円に、小物やインナーが乗るとこの金額になります。見積もりに記載されている衣裳金額との差——ここが最初の上振れポイントです。
「思ったより高くなりそう…」と感じたとしたら、その直感は正しいです。でも、仕組みを知っていれば、ちゃんと準備できます。
ドレス周りで、気づいたら10万円以上プラスになる


ドレスを決めたら終わりではありません。その周りに、費用が静かに積み上がっていきます。
小物のグレードアップ
ベール、グローブ、ヘッドドレス——これらも見積もりに含まれているものは最低グレードです。試着しながら「このベールの方が雰囲気に合う」「やっぱりグローブもつけたい」となるのは自然なことで、1〜10万円の追加は珍しくありません。
「小物くらい」と思っていると、積み上がったときに驚くことになります。
ブライダルインナー(3〜5万円)
ドレスを美しく着るために必要な、コルセット・ペチコート・ブラのセット。ドレスショップで購入すると3〜5万円が相場です。



このインナー、勧められるタイミングが「ドレスが決まった後」が多いんです。
テンションが上がりきったところで提案されるため、断ることすら頭にない状態になっていることも多いのが現実的。
「え、これも必要なの?」と思いながらも、その場の流れで決めてしまうことがよくあります。
予算にシビアな方は、事前に自分でインナーを用意してくる方もいらっしゃいました。それは全然ありだと思っています。
ブライダルエステ(平均5.8万円)
ヘアメイクの打ち合わせのタイミングで勧められることが多いのが、ブライダルエステ。単発から、10万円以上のコースまで幅広くあります。「結婚マーケット調査2025」によると、エステにかけた平均費用は5.8万円。
「せっかくだし」と思いやすい場面で提案されます。



その場で即決しなくていいです。一度持ち帰って考えましょう。
装花も、見積もりは最低ライン


費用が大きく上がるもう一つの代表格が、装花です。
「造花でもご用意できます」という言い方で、自然に生花への変更を意識させる——これが現場でよくある流れです。
造花から生花に変更すると、+数万〜10万円以上になることも珍しくありません。
さらに「受付にも飾りたい」「控え室にも少し」と追加していくと、あっという間に金額が膨らみます。
メディアで見る豪華なパーティのイメージがあるので、打ち合わせの中で自然と「こうしたい」が増えていくのが装花です。
なぜ100万円上がっても気づかないのか


ドレス、インナー、エステ、装花——それぞれは、許容範囲内である場合もあります。でも積み上がると、100万円を超えることはざらにあります。
なぜ気づかないのか。



気づいたら、断ることすら忘れてるんです。
最初は「えっ、これも別料金?」と思っていても、打ち合わせを重ねるうちに「また追加なんだね」と感覚が麻痺していく。断るという選択肢が頭から消えていく状態になります。
「流されてしまった」と後から気づいても、その時点ではもう契約済みのことも多い。だからこそ、最初に仕組みを知っておくことが大切なんです。
そして何より——「一生に一度だから」という気持ちが、背中を押します。
実際、式を終えた花嫁さんの多くは、費用が上がっても「頑張ってよかった」とおっしゃいます。王道ゼクシィの「結婚マーケット調査2025」でも、結婚式当日の総合満足度「満足・計」は85.4%。
費用が上がること自体が問題なのではなく、「知らないまま上がっていくこと」が後悔につながる——私はそう思っています。
ただし、正当な理由で費用が上がることもある


全部式場の策略ってこと?
少し待ってください。
人数が増えれば、費用が上がるのは当然です。
50人の見積もりと80人の見積もりは、まったく別物です。招待人数が増えれば、料理・引き出物・テーブル数・装花・席札——すべての数が増えます。
リクルートブライダル総研「結婚マーケット調査2025」によると、挙式と披露宴を実施した人の平均招待人数は57.2人。「最初の見積もりが30人で計算されていた」という場合、人数が増えた分だけ上がるのは正当な理由です。
プランナー側としては「人数が確定してからが、本当の見積もり」と思っています。
後悔しないための3つの準備


知っていれば、慌てません。
① ドレスの上限予算を最初に自分で決める
打ち合わせが始まる前に、「ドレスにかけられる上限」を自分の中で決めておきましょう。
「この金額を超えたら一度立ち止まる」という基準を持つだけで、流されにくくなります。パートナーとも事前に共有しておくと、より安心です。
② 試着前に「見積もりのドレス」を確認する
「見積もりに含まれているドレスはどれですか?」と最初に聞いてみてください。
実際に目で確認することで、「どのくらいグレードアップしたいか」を自分で判断できるようになります。聞きにくいと感じる必要はありません。当然の確認です。
③ インナー・エステはその場で決めない
試着当日に一緒に決めなくていいです。「インナーは持ち込みで考えています」「エステは一度持ち帰って検討します」と伝えるだけで、その場の流れに飲み込まれずに済みます。後日冷静に判断したほうが、納得感が全然違います。
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仕組みを知れば怖くない


- 見積もりのドレスは最低ランク。フェアで着るドレスは別料金
- 新婦の衣裳総額平均は25〜29歳で23.4万円(小物・インナーが乗った金額)
- インナー・小物・エステで+10万円以上は普通にある
- 装花の一部は造花ベース。生花変更・追加で数万〜10万円以上積み上がる
- 追加に慣れて「断ることすら忘れる」状態になりやすいことを知っておく
- 人数増加による費用アップは正当な理由もある
- 「上がること前提」で準備すれば、慌てなくて済む
費用が上がること自体は、悪いことではありません。
それでもいいと思えれば、そこに価値がある。
ただ、知っていたら違っていたかもしれないこと——それをお伝えするのが、このブログの役目だと思っています。



一緒に、後悔しない準備を進めていきましょう。
わからないことだらけで当然です。私も現場で、たくさんの花嫁さんの「知らなかった」を見てきました。
このブログが、その「知らなかった」を少しでも減らせたら嬉しいです。
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※リクルートブライダル総研「結婚マーケット調査2025」(株式会社リクルート)より


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